世界は、あなたが「探しているもの」を見せてくれる

SNSで投稿する人を見ていると、ふと不思議に思うことがあります。
日本の古い街並みや、道を行き交う人々のささやかな親切に「なんて素晴らしい国なんだ!」と目を輝かせる人がいる一方で、「ここが不便だ」「言葉が通じない」と、不満ばかりを並べて帰っていく人もいます。
同じ空気を吸い、同じ景色を見ているはずなのに、彼らの目に映る「日本」はまるで別の世界のようです。
理由はとてもシンプルです。
「好き」という眼鏡をかけて街を歩けば、心は自然と良いところを探し始めます。逆に「どうせ」という眼鏡をかけていれば、あら探しばかりに忙しくなってしまう。
人は誰しも、自分が「見たい」と思ったものだけを、この広大な世界から切り取って見ているのでしょう。
そしてこれは、旅の話だけではありません。私たちの「人間関係」も「人生」も、まったく同じではないでしょうか。
「あの人は少し苦手だな」と思って接していると、相手のちょっとした言葉遣いや仕草まで、すべてが欠点のように見えてくることがあります。しかし、「あの人のこういうところ、素敵だな」と加点方式で見てみると、それまで気づかなかった温かさに触れられたりするものです。
人生の歩み方も同じです。
「もう歳だから」「どうせ上手くいかない」と減点方式で日々を過ごしていれば、目の前を通り過ぎる小さなチャンスや、季節の移ろいの美しさ、誰かが淹れてくれたお茶の美味しさにすら気づけなくなってしまいます。
世界が私たちに何を与えてくれるかではなく、私たちが世界を「どんな視点(こころ)」で見ようとしているか。
誰もが分かっているはずの、けれど忙しい毎日の中でつい忘れてしまうこの真実。
せっかくの一度きりの人生です。他人のあら探しをする旅よりも、日常の中に隠された小さな「宝物」をひとつでも多く見つける旅を続けたいものです。
あなたのその眼鏡には今、どんな景色が映っていますか?
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