新NISA(少額投資非課税制度)
もうすぐ開始から1年の新NISA(少額投資非課税制度)を振り返ります。NISA口座の数はおよそ2,500万となり、日本人の成人の4人に1人が新NISAの口座を保有しているそうです。
「貯蓄から投資へ」と動き出した新NISAの現状と注意点とは?
新NISAは、制度開始当初から注目を集めており、利用者は着実に増加傾向にあると言えるでしょう。
新NISA開始後の数か月で、NISA口座数は大幅に増加しています。これは、新NISAをきっかけに新たに投資を始めた人が多いことを示しています。
新NISAって何?
NISA(ニーサ)は、「少額投資非課税制度」の略称です。そこで新NISAをこれから始める方に向けて、分かりやすく解説します!
新NISAは、簡単に言うと従来のNISAでおなじみの「投資で得た利益が非課税になる制度」が、大幅にパワーアップして、さらに使いやすくなったものです。
将来のためにお金を増やしたいと考えている方にとっては、とても魅力的な制度と言えるでしょう。
通常、株式や投資信託などの投資で利益が出た場合、その利益に対して約20%の税金がかかります。しかし、NISAを利用すれば、一定の範囲内で得た利益が非課税になるので、税金を気にせずに投資ができる、というわけです。
従来のNISA制度と新NISAは何が違うの?
従来のNISA制度(一般NISA・つみたてNISA)と比べて、新NISAは大きく3つの点が異なります。
①投資枠が大幅に拡大
投資できる金額がぐっと増えて、これまでよりも多くのお金を投資に使えるようになりました。具体的には、「つみたて投資枠」という枠で年間120万円、「成長投資枠」という枠で年間240万円、合計で年間360万円まで投資できるようになったのです。
これまでよりも、かなり大きな金額まで投資できるようになりました。
②非課税保有期間が無期限化
従来のNISAでは、非課税で持っていられる期間が決まっていました。それが、新NISAでは非課税で持っていられる期間が、無期限になったのです。これは、老後の資金などをゆっくりと増やしていきたい方には、大変ありがたい変更点ですね。
③生涯投資枠が設定
生涯にわたって非課税で投資できる上限額として、1,800万円(うち成長投資枠は1,200万円まで)の生涯投資枠が設けられました。
新NISAの2つの投資枠
新NISAには、「つみたて投資枠」と「成長投資枠」の2つの投資枠があります。
つみたて投資枠…毎月コツコツ積み立てていくのに適した枠です。年間120万円まで投資でき、長期的な資産形成に向いています。投資対象は、金融庁が定めた基準を満たす投資信託に限られます。
成長投資枠…個別株や投資信託など、幅広い商品に投資できる枠です。年間240万円まで投資でき、積極的な投資をしたい方に向いています。ただし、リスクの高い商品も含まれるため、注意が必要です。
新NISAを始める前に知っておきたいこと
- 投資は元本保証ではないということです。
投資にはリスクが伴います。市場の状況によっては、元本割れする可能性もあります。 - リスクを抑えるためには、複数の銘柄や投資信託に分散投資することが重要です。
- つみたて投資枠と成長投資枠、どちらか一方だけを利用することも、両方を利用することも可能ですが、自分の投資スタイルや目標に合わせて選ぶことが大切です。
- 投資に関する情報は常に変化しています。最新の情報を収集し、ご自身の投資判断に役立てることが重要です。
新NISAを始める手順
1.証券会社や銀行で口座開設
新NISAを利用するためには、証券会社や銀行でNISA口座を開設する必要があります。
2.投資する商品を選ぶ
自分の投資スタイルや目標に合わせて、投資する商品を選びます。
3.積立設定または購入
つみたて投資枠を利用する場合は積立設定を行い、成長投資枠を利用する場合は商品を購入します。
新NISAは、長期的な資産形成を考えている方にとって、非常に有効な制度です。非課税効果を最大限に活用し、将来の目標に向けて賢く資産を増やしていきましょう。ただし、投資にはリスクが伴うことを忘れずに、情報収集を怠らず、ご自身の責任で投資判断を行うことが大切です。
2024年から新NISAを始めてみた体験談
2024年、新しいNISA制度が始まったのはご存知ですね。これまでのNISA制度が大きく変わり、より使いやすくなったのです。
簡単に言うと、「投資で得た利益にかかる税金が、一定の範囲内でかからなくなる」という制度が、さらにパワーアップした、という感じです。
これまでもNISAという制度はありましたが、「仕組みが少し難しい」「使える期間が決まっている」といった声もありました。しかし、新NISAになり、そういった点が大きく改善されたのです。
生涯にわたって使える非課税の枠ができました
生涯で使える非課税の枠が1,800万円(うち成長投資枠は1,200万円まで)と決まりました。
これは、一生のうちで、これだけの金額までなら、投資で得た利益に税金がかからない、ということです。
投資のやり方も選べるようになり、毎月コツコツ積み立てていくのも良いですし、株式などに積極的に投資するのもいいと思います。自身の考え方や、将来設計に合わせて、自由に選べるようになったということです。
新NISAでどのような投資が人気だったのか
つみたて投資枠と成長投資枠で人気の傾向が異なるため、分けて見ていきましょう。
つみたて投資枠は、長期の積立投資を目的としているため、低コストで分散投資が可能な投資信託が人気を集めています。特に、以下のような種類の投資信託が人気です。
つみたて投資枠で人気の投資
全世界株式インデックスファンド
世界中の株式に分散投資できるため、リスクを抑えながら長期的な成長を期待できます。「eMAXIS Slim 全世界株式(オール・カントリー)」などが代表的な商品です。
米国株式インデックスファンド
米国の主要な株価指数であるS&P500に連動する投資成果を目指すファンドです。米国の経済成長に着目した投資家から人気を集めています。「eMAXIS Slim 米国株式(S&P500)」などが代表的な商品です。
先進国株式インデックスファンド
日本を除く先進国の株式に投資するファンドです。全世界株式インデックスファンドと同様に、分散投資の効果を期待できます。
これらの投資信託は、信託報酬(運用にかかる費用)が低いことも特徴です。長期の積立投資では、わずかな費用の差が最終的な運用成果に大きく影響するため、低コストの投資信託が選ばれる傾向にあります。
成長投資枠で人気の投資
成長投資枠は、つみたて投資枠に比べて投資対象の自由度が高く、個別株やテーマ型投資信託など、より積極的な投資が可能です。そのため、以下のような投資が人気を集めています。
個別株
特定の企業の成長に期待して株式を購入する投資です。情報収集や分析が必要となりますが、大きなリターンを狙うことができます。特に、情報通信、自動車、金融などのセクターの個別株が人気を集めているようです。
2024年は新NISAにとってどんな年だったでしょうか?
多くの方が、投資に関心を持つようになりました。 新NISAが始まったことで、「そろそろ投資を始めてみようかな」とお考えになった方も多いのではないでしょうか。
投資信託が特に人気を集めているようです。私もメディアの影響を受けて、4月から毎月2万円の積み立て投資を始めました。
投資信託は、様々な会社の株などをまとめて購入できるため、比較的リスクを抑えて投資を始めやすいと言われています。そのため、新NISAをきっかけに投資信託を始めた方が多くいたようです。
新NISAに関する様々な情報が発信された
新NISAに関する情報が、様々なところから発信されました。 テレビや新聞、インターネットなど、様々なメディアで新NISAのことが取り上げられたので、情報を集めるのに熱心だった方もいらっしゃるかもしれません。
銀行や証券会社も、新NISAに対応した商品やサービスを提供するようになり、どこで新NISAを始めようか、迷われた方もいるのではないでしょうか。
私は楽天証券で新NISA口座を開設して始めましたが、注意しておきたい点もあります。
新NISAは、色々なことができるようになった分、少し複雑に感じる方もいらっしゃるかもしれません。
投資にはリスクがあることを理解する
新NISAは、皆様の将来の資産形成を応援するための、可能性のある制度です。2024年は、この新NISAが始まったことで、多くの方が投資に関心を持つようになりました。
しかし、制度の内容をしっかりと理解し、リスクについても十分に考慮することが大切です。
投資は、必ず儲かるというものではありません。場合によっては、損をしてしまう可能性もあります。始める前には、しっかりと情報収集をし、ご自身で納得してから始めることが大切です。
2024年の新NISAの変動
2024年の新NISAの変動と、やってよかったと言えるかどうかについて、詳しくお話しします。
新NISAが始まったばかりの2024年は、制度自体が大きく変わったため、投資家の間では様々な動きが見られました。市場全体の動きと合わせて見ていきます。
新NISAは、投資枠の拡大や非課税保有期間の無期限化など、魅力的な変更点が多かったため、年初から非常に注目を集めました。特に、これまで投資に縁遠かった若い世代を中心に、関心が高まりました。
新NISAでは、つみたて投資枠で積立投資が推奨されていることもあり、初心者でも始めやすい投資信託への投資が人気を集めました。特に、長期的な資産形成に適したバランス型ファンドやインデックスファンドなどが選ばれる傾向にありました。
2024年の株式市場は、世界情勢や経済状況など様々な要因で変動しました。年初から好調な時期もあれば、一時的に調整局面を迎える場面もありました。このような市場の変動は、新NISAで投資を始めたばかりの人にとっては、不安に感じる要因になったかもしれません。
新NISAに関する情報は、様々なメディアで発信されましたが、中には誤解を招くような情報や、過度にリスクを煽るような情報もありました。そのため、投資をする場合は正しい情報を見極める必要がありました。
新NISAをやってよかったと言えるかどうか
新NISAをやってよかったと言えるかどうかは、個々の投資家の状況や投資スタイル、そして何より投資期間によって異なります。
新NISAは、長期的な資産形成を目的とした制度ですから、短期的な市場の変動に一喜一憂するのではなく、長期的な視点で投資を続けることが重要です。
もし、今年から新NISAを始めて、まだ日が浅いという場合は、現時点での損益だけで判断するのではなく、将来を見据えて投資を続けることが大切となります。
投資にはリスクが伴います。特に、株式投資は市場の変動によって価格が大きく変動することがあります。そのため、新NISAを活用する場合でも、一つの銘柄に集中投資するのではなく、複数の銘柄や投資信託に分散投資することで、リスクを抑えることが重要です。
新NISAは、あくまで投資の手段の一つです。ご自身の資産状況やリスク許容度、投資目標などを考慮した上で、新NISAを活用するかどうかを判断することです。
元 本……180,000円
評価額……202,201円
評価損益…+22,201円
今のところ新NISAをやってよかったと思っています。
まとめ
2024年は、新NISAが始まったばかりで、市場も様々な要因で変動しました。そのため、現時点で新NISAをやってよかったかどうかを判断するのは難しいかもしれません。
しかし、長期的な視点で投資を続け、分散投資を心がけ、ご自身の状況に合わせた投資を行っているのであれば、将来的に新NISAを活用してよかったと思える可能性は高いと言えるでしょう。
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